保護猫2匹と暮らしています。
道端で、1匹だけで鳴いていたところを保護したキジ白の「うに」。もう1匹は保護猫譲渡会からお迎えしたキジトラの「レオ」。
この譲渡会出身のレオが白血病陽性が出て、慌ててうにもウイルス検査を再度するも陰性。ホッとしたのを覚えています。
猫の白血病は猫にうつるので通常は陰性猫と隔離をするべきなのですが、獣医さんや譲渡主さん、その譲渡主さんの猫先輩であるベテランボランティアさんなどに相談した結果、隔離せず通常通り過ごさせることにしました。
こんなケースもある、ということをお伝えできればと思います。
猫白血病と発覚したのは去勢手術前の血液検査
レオが白血病陽性とわかったのは、去勢手術前の血液検査でした。
告げられたときは頭が真っ白になりました。え、なんで?と……。
そもそも、レオは譲渡会からお迎えした子。道端で拾ったうにならまだしも、レオは譲渡会に出る前にウイルス検査をしているはず。
譲渡主さんに聞いてみたところ、やはり一緒にいた母猫含め、ウイルス検査では陰性だったそうです。
ですが、かかりつけの病院で獣医さんに聞くとおそらく母子感染だろうと。
幸い、うには陰性だったので、5種ワクチンを急遽打つことにしました。(もともと3種を打っていたけど追加で接種しました)
かかりつけの病院は5種の取り扱いがなかったので、少し遠いけど譲渡主さん御用達の保護猫が多く通う動物病院へセカンドオピニオンがてらうにを連れて行き、そこでも獣医さんに話を聞いてみると、最初陰性でもその後陽性になることはあるそうです。
ただ、偽陽性の可能性もあるし、陰転する(陰性になる)可能性もあるので、半年後にもう1度検査をすることを勧められました。
多頭飼いで猫白血病陽性。隔離をしない選択をした理由
まず、多頭飼いで白血病陽性が出た我が家の場合の選択肢は以下の3つでした。
- 陰性の猫と陽性の猫を隔離する
- 陽性の猫を譲渡主さんへ返す
- 隔離せず今まで通り暮らす
かかりつけの病院では隔離を勧められました。1階と2階、もしくはレオ用に1部屋用意するか、猫同士を離したほうがいいと。
譲渡主さんにはレオをこちらへ返すという選択もあると告げられましたが、家族として迎えた以上今更返すことはできませんでした。
そして、セカンドオピニオンの獣医さんとベテランボランティアさんは、無理に隔離はしなくてもいいという判断でした。
迷った結果、隔離せず今まで通り暮らすことにしたのですが、その理由をまとめました。
運命だと受け入れようと思った
外で生活している猫は、毎日寒い思いをしながら常にお腹をすかせていて苦しい日々なので、毎日暖かい場所で寝られて、毎日ご飯をお腹いっぱい食べられて、1日1日を平穏に暮らしていられるということだけで十分幸せです。
と、ベテランボランティアさんに言われました。
確かに、レオはカラスだらけの山で虫、泥だらけの状態だったところを保護されている元野良猫。兄弟は全滅で、子猫はレオ1匹だけだったそう。
うにはまだ自分でご飯もうまく食べられず、トイレも自分ではできない状態で1匹で鳴いていたところを保護しました。
2匹とも死んでいたかもしれない命だから、今こうして美味しいご飯を食べて、遊ぶ相手までいるということは幸せなはずだから、運命だと受け入れてこのまま自由に過ごさせてあげよう、と思いました。
と、さらっと書いていますが、当時はどうすればいいのか本当にわからなかったし、そもそも病気が受け入れられなくて、なんでこんなに小さな体で頑張って生きてきた可愛いレオが……と毎日泣きました。
うにを最初に迎えたから、あとからきた病気もちのレオを隔離する、ということができなかったというのもあります。すごく悩みましたが、私にとっては2匹とも大事だから。
白血病キャリア猫にストレスをかけたくなかった
レオはうにが大好き。いつも同じ部屋にいるし、じゃれ合うし、よく舐め合っています。
2匹は私のことが大好きなのでよくストーカーしてくるし、トイレの出待ちも並んでしているし、帰宅後のお出迎えも2匹並んでいます。私と2匹、だいたい同じ部屋で過ごしています。
寝るときも私と一緒に2匹ともベッドで寝ています。うにとレオは常に一緒なのです。
レオは来客があるとベッドの下に引きこもってしまうほど臆病で、去勢手術後は少しの物音でも驚いて逃げたりしていたのですが、うにの横でやっと落ち着いて寝ていました。
そんな2匹のことをセカンドオピニオンで話すと、
- 無理に隔離しなくてもいい
- 白血病陽性でも発症しなければいい
- 発症しないためにはストレスのない生活が1番
- 今の状況での隔離はストレスになるはず
ということでした。
レオを迎えてしばらくは夜だけケージに入れていたのですが、とても嫌がって暴れていたせいで鼻に怪我をしたほど。
うにに薬を飲ませるべく、レオを一時的に隔離した際でも鳴いてドアをカリカリしてと大騒ぎでした。
うにのためには隔離をするべきだということはわかっているのですが、レオにとってストレスなことができませんでした。
隔離しないから衛生面を気をつけることにした
レオが陽性だとわかるまでは、レオがうにの残したご飯を食べてしまうので食器も共有状態、トイレは2個置いてあるものの、どちらかのと決まっていないので共有です。
食器とトイレから感染する可能性もあるので、できることはやろうと思い、レオがうにの食器で食べてしまったのを見たらすぐに洗ったり、レオがトイレを使ったあとはアルコールスプレーをかけたりしています。
それでも24時間監視できるわけではないので、できるときだけ、という状況ですが……。
白血病ウイルスは70%エタノール(アルコール)で消毒可能なので、消毒はパストリーゼを使っています。
他にも、塩素系漂白剤(ハイター)、洗剤、加熱消毒が可能ですが、アルコールが1番手軽だと思います。部屋の拭き掃除にも使えますし。
あとは、レオの口周りを触ったあとは人間も手洗いやアルコール消毒をしています。
白血病陽性で多頭飼い。隔離しない選択が正しいのかわからない
幸い今のところうにに感染していないのですが、いつ感染するかわかりません。
そのときが来ないことを祈るしかないのですが、私にはどうしてもレオを部屋に閉じ込めて隔離するということができなかったのでこの選択をしました。
猫白血病ウイルスに感染した猫の約3分の1は、そのまま持続感染となり、多くは発症して様々な症状が現れ、持続感染してしまった猫の70~90%が半年~3年以内に死亡する場合が多いです。
いなば動物病院
感染したのが子猫であれば、さらに死ぬ確率が高くなります。
猫白血病ウイルスに感染した後にウイルスが排除されない確率は、生まれて間もない場合には90%ほど、生後4ヶ月以降の子猫であれば50%ほど、成猫であれば20%ほどと言われています。
レオはおそらく母子感染で子猫のときからの持続感染なので、陰転する(陰性になる)確率は10%ほどしかないのでかなり望みが薄いです。
と、ここまで下書きしていたのですが、残念ながらレオの白血病の症状が出てしまったので命が短いのは確定してしまいました……。
美味しいご飯をたくさん食べられた、うにと遊べて楽しかった、山にいるより幸せだった、と思って最期を迎えてほしい。
どうしても涙が出てきてしまうし私も辛いけど、これからも穏やかに過ごしてほしいです。
↓その後の闘病記です
コメント